避妊相談

避妊相談のイメージ写真

当院では、避妊目的をはじめ、月経周期の調節のためのピル処方や、避妊効果が高いとされる子宮内避妊用具(IUD)の挿入を行っています。詳細につきましては、お気軽にご相談ください。

※費用は税込になります。

低用量ピル

低用量経口避妊薬とも呼ばれます。ピルは、エストロゲンとプロゲスチンの2種類のホルモンが合わさった錠剤になります。

錠剤の中に含まれるホルモン量によって、高用量、中用量、低用量に分類されます。その量が少ないほど血栓症など重症化する副作用の確率がさがります。そのため、副作用のリスクをできるだけ避けつつ、避妊効果が得られる程度のホルモン量を維持するという避妊薬の開発が行われてきました。その結果、少ないホルモン量でも避妊効果が得られる経口避妊薬が低用量ピル(エストロゲンの含有量が50μg未満)です。
避妊を目的とした低用量ピルは自費診療となります。

ファボワール 2,300円/シート
ラベルフィーユ 2,300円/シート

避妊以外の効果で使用するケースも

低用量ピルは月経痛の軽減や子宮内膜症の治療にも使用されます。婦人科がん(子宮体がん、卵巣がん 等)の発生率を下げるという副効用も報告されています。避妊目的で処方される経口避妊薬のことをOC(oral contraceptive)、月経痛や子宮内膜症の治療として使用される低用量ピルはLEP(low dose estrogen progestin)と呼ばれます。なお婦人科の治療で用いられる場合は、保険適用となります。

月経困難症へ

服用方法について

1日1錠、だいたい同じ時間帯に服用します。種類としては、1シート21日分と1シート28日分があります。21日分の場合、21日間服用し続けた後7日間休薬し、1サイクル28日となります。28日分は毎日服用しますが、最後の7日間は偽薬(プラセボ:ホルモンは含有していない錠剤)を服用しています。つまり飲み忘れを防ぐために飲み続けるタイプになります。

飲み忘れに関して

1日であれば飲み忘れに気づいた時点で服用し、その日の分もいつもの時間帯に服用します(この場合、1日2錠服用することになります)。2日続けて飲み忘れた場合は、服用を中止し、次の月経が来た初日から新しいシートの低用量ピルを使用します。この場合、避妊の効果は低い可能性があるので、性行為をする場合は、ほかの避妊方法を行う必要があります。

副作用について

服用の開始から2週間程度は、吐き気がみられることがあります。自然に軽快することも多いです。少量ですが不正出血がみられることもあります。また、高用量や中用量のピルと比較すると含有するホルモンの量は少ないですが、血栓症や心筋梗塞などの原因になることがあります。そのため、喫煙者や高血圧の方、血栓症の既往がある方、40歳以上の方はおすすめできません。

緊急避妊(アフターピル)

避妊せずに行われた性交または避妊したものの避妊手段が適切かつ十分でなかった性交(コンドームが破れた等)によって、望まない妊娠の可能性が高くなった場合に処方される避妊薬が緊急避妊薬です。日本での内服による緊急避妊の第一選択薬はレボノルゲストレルです。

妊娠の可能性が考えられる性交から72時間以内にレボノルゲストレルを服用しますが、有効性を考えるとできるだけ速やかに服用する方が良いです。レボノルゲストレル服用による妊娠阻止率は84%と言われています。レボノルゲストレル服用により排卵が遅れることが多く、次の月経まで性交渉は避けることをおすすめします。ただ指示通りに服用したとしても100%妊娠しないということはありません。また妊娠の成立、不成立に関しては、次の月経が来るまでわかりません。月経予定日から1週間が過ぎても、月経がまだ来ないという場合は、再度ご来院ください。

副作用は、嘔吐・吐き気をはじめ、消退出血、頭痛、倦怠感、めまい、腹痛などの症状がみられることがあります。ただ緊急避妊ピルは服用し続けるものではないので、上記の症状はあったとしても一時的であることが多いです。ちなみにレボノルゲストレルを服用しても妊娠し、その後に出産した場合に胎児に何らかの影響(奇形 等)があったという報告は現時点ではありません。

レボノルゲストレル
(相談料込み)
13,200円

ミレーナ

避妊目的に子宮内避妊用具(レボノルゲストレル放出子宮内システム:ミレーナ)を挿入することができます。 毎日、服用する必要がないなどのメリットがあります。定期的に確認しながら、5年間挿入しておけます。

ミレーナ挿入 55,000円
ミレーナ抜去 11,000円
ミレーナについて、詳しくはこちら

月経周期の調節

月経予定日を移動させたい場合に行うピル処方のことを言います。ピル内服により月経予定を早めたり、あるいは遅らせたりすることができます。

当院では、月経周期の調節を希望される方には、中用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(中用量ピル)を処方いたします。自費診療となります。1日1回1錠の内服です。避妊や月経痛の軽減などを目的に使用する低用量ピルと比較すると、中用量ピルはエストロゲンホルモンの配合量が多くなっており、副作用(頭痛、吐き気、不正出血、血栓症 等)が出やすい傾向にはなります。ただ月経周期の調節での中用量ピルの使用は期間が限定されますので、慢性的に続くということはなく一過性のケースが大半です。しかし血栓症などの重篤な副作用の可能性はありますので、服用期間中に強い症状が続くという場合は、速やかに医師へご相談ください。

なお、月経周期の調節を希望するという方は、移動させたい月経が来る1ヵ月ほど前までに一度ご受診されるようにしてください。

指導料 1,100円
中用量ピル(必要な錠数により金額が変わります) 110円/錠

※診察料は別となります

月経を予定日よりも遅らせる

月経予定日の5日前から中用量ピルを服用していきます。その後は、月経が来ても良いとされる日までピルを服用し続けます。通常、服用を止めるとその2~3日後に月経が来ます。ちなみにピルを服用し続けられる期間には限度があるのですが、最長で14日間ほどです。

月経を予定日よりも早める

早めたい月経の、ひとつ前の月経が開始してから5日目までにピルの服用を開始します。最低でも10日間はピルを服用し続けます。その後、ピルの服用を止めた2~4日後くらいに出血がみられます。つまり、月経予定日よりも月経が早まったということになります。この場合、大事なイベント時にはピルを服用する必要がなく、副作用の心配をする必要がありません。